本記事は、BCG(ボストン・コンサルティング・グループ)の2次面接体験記です。
数多ある選考体験記の放出に時間がかかってますが、ゆるりとupしていきたいと思います!
2次面接も、1次同様オンラインでした。
BCG(ボストン・コンサルティング・グループ)│2次面接内容
面接官こんにちは。
本日は弊社の2次面接ということで、よろしくお願いします。



きゃりおと申します。お忙しい中、ありがとうございます。
こちらこそ、よろしくお願いいたします!



前半は簡単にきゃりおさんのバックグラウンドについて質問させていただき、後半ケース面接に移りたいと思います。



承知しました。よろしくお願いいたします!
(前段のビヘイビアについては、現職の業務内容と志望動機など一般的な質問に回答)



では、ここからはケースをやりましょう。



内容ですが、広告代理店の電通がクライアントだと想定していただき、、今後どう生き延びていくべきか?について、ご提言いただきたいと思っています。
補足情報ですが、同社は2010年代から積極的にM&Aを進めており、事業領域は広告だけではなく、デジタルマーケやCRM、IT・システムコンサルなどに広がっています。主戦場も徐々に海外に移りつつある状況で、これまでとは違う戦い方をしようとしています。
とはいえ、利益体質としては健全とは言えない状況で、直近は大きな赤字を掘っている状況です。
そんな難しい局面の中で、今後どういう手を打つべきか?直近2-3年程度の短期視点でご検討してもらえればと思います。
初期的に5分で検討いただき、その後ディスカッションしましょう。



ありがとうございます。足もと赤字に陥っている中、2-3年のタイムスパンで、どう利益を改善していくか?という問いに答える必要があるものと理解してよろしいででしょうか?



はい、それで大丈夫です。
ー 5分経過 -



それでは検討内容をご説明させていただきます。
①取り巻く市場環境
まず電通の事業環境から押さえていきたいと思います。
若年層を中心とするデジタルネイティブ世代のSNS・動画利用時間が拡大するに伴って、広告事業の主戦場は、テレビからネットに移行しつつあると思います。
ネット広告はテレビ以上に参入障壁が低く、競合他社がこぞって進出してきていることから、競争が激化しているかと思います。
特にGAFAにプラットフォームを抑えられる中で、SNSを事業の主体とするFacebookの収益源は広告で大きく伸びている認識です
広告単体だけでは今後の利益維持が難しくなっているために、上流のコンサル領域から入り、広告やデジタルマーケ、IT/システムなどを通じて顧客の課題全体を抑えに行こうとしているのではないでしょうか。
その前提に立つと、成長戦略の方向性としてはクリアであり、足もとの赤字はコロナによる顧客需要の減少が強いと思われ、コスト削減による地盤固めの優先順位が高いものと想定されます。
②コスト削減対象
次に、コスト削減に踏み切るとして、どのようなコストに削減余地があるか?見ていきます。
事業領域は多角化の最中とのことですが、コア事業は本体の広告事業かと思いますので、そこを深掘りしていきます。
変動費としては、製作/外注費、有名人のキャスティング費用、広告運用費などが考えられます。
固定費としては、人件費、社内IT/システム費、本社間接費、オフィス賃料などがありそうです。
何をターゲットにするか?ですが、変動費は、足もと顧客需要が減退していることから大きく減っていそうであり、優先順位は低そうです。
固定費用について、金額として大きいのは人件費だと思いますが、広告業界は労働集約の側面が強く、人材が事業競争力に直結することから安易な削減は難しいと思われます。社内IT/システム費の削減はハードルがあり、本社間接費も相対的には小さそうです。
一方で、オフィス賃料についてはリモートワークの普及も後押し、合理化余地があるのではないでしょうか。
③施策の方向性
そのため、オフィス賃料を削減する方向性が良いと思いました。
方針としては、A. オフィスの保有形態を変えるか、B. オフィス面積を縮小するか、大きく2通りが考えられます。
A. 保有形態については、オフィスを売却して賃貸に切り替え変動費化する方針ですが、短期的な資金需要がある場合は有望策になりえるものの、赤字は外部環境起点の一過性のものと思われ、インフレでオフィス賃料が高騰した暁には返ってコスト高になる懸念があります。
一方で、オフィス面積は、テレワークやサテライトオフィスの浸透から今後100%出社回帰することは想定しづらく、B.面積縮小の施策の方が有望だと言えそうです。
労働環境の改善・働き方改革の側面から施策を推進できる可能性があることから、フィージビリティの面でも高く評価できると思います。



ご検討ありがとうございました。
まず前提の確認ですが、コストはどの企業体のコストを述べてますか?電通単独でしょうか?
前提で伝えたつもりであったが、伝わっていなかったのか or 面接官の意図と異なっていたのか、再確認される



はい、コングロマリットな事業体になっているとのことですが、少し触れさせていただいた通り、コア事業はいまだ広告かと思いましたので、そこをイメージしながら考えてました



わかりました。では、コングロマリット企業だとした場合には、いかがでしょうか?検討の方向性は変わりますでしょうか?



コンサルやデジマ等の事業もコロナで需要縮小していると思われ、短期的には売上向上よりコスト削減路線で進めるべきかと思います。
コスト構造として大きなポーションを占めるのは人件費だったりオフィス賃料だったり、というところは変わらないではないかと思いました。



ということですと、具体的な削減コストもオフィス賃料で変わらず、という見立てで良いのでしょうか?



そうですね…コストの大きさで言うと、変わらずオフィス賃料はターゲットの一つかとは思います。
ただ、足元M&Aに積極的だという観点も踏まえると、経理だったり総務だったりのコーポレート機能は各社に配置されており、二重構造になっていたりするかもしれません。
あとは、通信費や事務用品なども各社がそれぞれ発注していたりして、無駄なコストになっている可能性はあるかと思いました。



良いかと思います。
そうなると、具体的な施策に行く前に、もう少し丁寧に削減対象とすべきコストを検討していければと思うのですが。
具体的にコストの定量的な金額は分からないのですが、仮にコンサルとしてこんなケースにアサインされたとしたら、どういったアプローチで考えるとよさそうでしょうか?



えっと・・・
削減ターゲットにするコストをどう見極めるか?というご質問と捉えてよいでしょうか?



それは一つですが、その点からいきましょうか。



ありがとうございます。いくつか観点はあるかと思いますが、やはりコストの全体像を見たときに、どのコストが大きいのか?という観点が一つです。
とはいえ、人件費のように事業運営上鍵になるコストを削減するのは難しいかと思いますので、実行可能性の観点もあるかと思います。
コストと実行可能性の大小の2つの観点から絞り込んでいくのが良いと思いました



コストの大小だけで決めていいのでしょうか?インパクトとフィージビリティで切ろうということだと思うのですが、インパクト側はそれでよさそうでしょうか?



そうですね…
ご指摘の通り、コストの大小も考慮すべきとは思うものの、実際にはコスト削減の期待効果どの程度か?から見ていく必要があると思います。
例えば、コストが100億だったとしても2-3%の削減に留まれば2-3億の効果額ですが、コストは10億でも5割カットできれば効果額は5億になる。
ですので、コスト×期待値での削減ポテンシャルを評価した方が良いと思いました



その方が良いですね。ありがとうございます。その他には、どのような論点が考えられますでしょうか?



そうですね。
外的要因で赤字に陥ってきた状況も踏まえると、実現可能性の軸とは別に、コスト削減の即効性の観点もあるかと思いますが..



削減対象コストはいったん大丈夫です。
その他で検討すべき論点はないでしょうか?



はい、全体コストを可視化した上で、削減対象のコストを特定し、その後どう削減していくか?の施策検討に進むことになると思います。
単に自社のコストに向き合うことは一つですが、他社事例を参照しながら自社の施策にフィードバックして、示唆を得ていくことも一つあるのかなと思います



コスト削減は得てして一過性になりがちだったりしますが、強いコスト体質の会社になるためにはどうすべきか?という角度ではいかがでしょうか?



・・・(考え中)



現在事業会社にいらっしゃると思うのですが、足元はコロナで特に影響ないでしょうか?



あ、特にコロナで、ということではないのですが、現在所属する部署の予算は、基本前年維持が基本となっているのですが、年度末に残っている分は頑張って消化して翌年も同水準の予算が割り振られるように備える、といったことが起きています。
これは「本来使わずに済んだお金を使った」ということでコスト効率としては悪いはずで、予算活用のルール見直しだったり、それらを統括するガバナンス機能はあるべきかと思います



ありがとうございます。そういった組織やプロセス管理の観点もありますよね。
そうしたところも含めて、クライアント組織のコスト体質を強化するためにはどうすべきかをゼロベースで考えられると良いのだと思います。



承知しました。ご助言ありがとうございます。



それではお時間もありますので、ケースは以上にしたいと思います。
少し時間があるので、きゃりおさんの方からご質問があれば対応できればと思いますが、いかがでしょうか?



ありがとうございました。可能であればケースのフィードバックをいただいてもよろしいでしょうか?



もちろんです。ファーストアウトプットのクオリティとしては良かったと思います。事業の性質を踏まえながら、特に見るべきコストを捉えられていた点は良かったのではないかと。
一方で、ややどのコストを下げようか?ですとか、どういう施策がよいか?ですとか、ミクロな議論に寄っていたと思っており、例えばコストを下げるのもサプライヤーに交渉するのか?自社内での最適化を進めるのか?など、もう少し方針レベルの全体感があるとよかったかと思います。
ややボトムアップな検討だったかと思いますので、トップダウンに全体方針を示せると、議論も巻き戻ることなく噛み合うのではないでしょうか。
今後はそのあたりを意識いただけると良いかと思います。



貴重なフィードバックをいただき、ありがとうございます!
今後留意しながら臨みたいと思います。
BCG(ボストン・コンサルティング・グループ)│2次面接結果
2次面接について、通過の連絡がありました。
先日は面接にお越しいただき、ありがとうございました。
選考の結果、きゃりおさんにはぜひ3次面接に進んでいただきたいと思います。
ディスカッションのテンポ含め、感覚的には落ちたと思ってましたが、結果は通過でした!!
出来はそれほどよくなく、現在ケースコーチングさせていただいてる方の水準からしても、落選レベルな気はします。
足もとでも採用数は多いと言われるBCGですが、当時は今より更に採用数が多く、その恩恵をあやかった形だと振り返っています。
当時はコスト削減を単体で検討するケースを取り扱った経験が少なく、利益向上ケースの中の一検討ピースとしてコストサイドを舐める程度だったので、ピュアなコスト削減テーマの論点としてはだいぶ浅いものとなってしまってました。
実務的なPJ論点として何を検討すべきか?を掘り下げることができず、表面的なケース対策の域を出ることができなかったということになります。
とはいえ、当時は何を検討すればよかったのか見えておらず、面接官に論点仮説があった気はしたものの、それが何なのかも分からなければ、結果オーライということで、振り返ることもなかった気がします。
コスト削減ケースの簡単な解説
ということで、もう少し掘り下げたアプローチを共有します。一例ですが、ケース面接対策中の方はぜひ参考にしてみてください!
①全体コストの可視化
変動費/固定費、直接材/間接材などのカットでコスト全体を分けながら、全体のコスト構造を洗い出します。
可視化は部門・費目・アイテム別などに紐解きながら、「どの部門が、どのサプライヤーから、何を、いくらで買っているのか?」を可視化するところまで踏み込みます。
単にコストを可視化するだけではコスト削減はできず、ターゲットコストの当たり付け程度にしかならないためです。
最終的には、削減ポテンシャルの評価が重要であり、実際のサプライヤーとの契約書や請求書などを確認しながら、「実際にコストダウンの可能性がありそうか?」もセットで明らかにしていくこととなります。
②削減コストの特定
オーソドックスには「削減ポテンシャル×実行難易度」の2軸で、対象コストを評価していきます。
削減ポテンシャルはベストプライスの水準が分かればそれとの乖離度、分からなければ市場の平均水準からの乖離度で仮説を立てていきます。
実行難易度はサプライヤーの代替の有無、サプライヤーとの契約拘束の有無、などから現実的な切り替え難易度を評価していきます。
なお、削減ポテンシャル評価が難しい場合は、簡易的に「発注部門数の多寡×発注先サプライヤーの集中・分散度」の2軸で見ていくのも一手です。
複数企業/事業を持つ電通のようなコングロマリット企業の場合は、「複数の部門が同じような間接品をあらゆる取引先に発注している」ということが起きえます。
ケース面接ではコストの定量化が難しいため、定性評価で削減コストの示唆出しができる方が納得感は高まるものと思います。


③コスト削減施策の検討
削減施策はサプライヤーに対するコスト削減交渉に行くだけでなく(供給側の施策)、自社内での必要性見直しやコスト効率化(需要側の施策)の両面で検討することが必要となります(面接官FBのポイント)
ステップとしてはケースバイケースですが、一般的には需要側の施策⇒供給側の施策の方が飲み込みやすいかと思います。
需要側の施策では、必要な業務なのか?必要だとしてプロセス/コスト効率は最適なものとなっているのか?を評価していきます。自社内の無駄があれば、それを先に最適化する方が効率的です。
供給側の施策では、発注ボリュームを集約することでコストのボリュームディスカウントを狙ったり、流通構造/商流を見直すなどオーソドックスな施策となります。
④組織・人材・ガバナンス
コスト削減からのリバウンドを避けるために、今後のルール・ガイドラインを策定したり、それを実現する組織体制・人材から見直していくのもケースによっては重要です(面接官FBのポイント)
全社コストを最適化するために、どのように調達機能を持つべきか?ガバナンス体制はどのようなあり方が最適か?どのようなKPIを設定し、誰がコミットするのか?等、取りうるオプションには幅がありますが、このあたりの論点に向き合うことも持続的なコスト体質強化の観点でポイントになります。
BCG2次面接の体験記は以上です!
BCGの過去問もベースにしたケース解答例をnoteにアップしているため、ぜひこちらもチェックしてみてください!


また、もしケースをはじめとする選考対策をご希望される方は、こちらの記事をご確認のうえ、ご連絡いただけますと幸いです!

