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ローランド・ベルガー│3次面接体験記(中途採用/ケース面接)

ローランド・ベルガーの3次面接体験記です!

3次面接も、平日のオンライン開催でした。

目次

ローランド・ベルガー│3次面接内容

面接官

ローランド・ベルガー プリンシパルのXXです。
本日は短い時間となりますが、よろしくお願いします。

きゃりお

こちらこそ、よろしくお願いいたします!

面接官

それではまずはじめに、自己紹介と志望動機をお願いしてもよろしいでしょうか?

きゃりお

はい、もちろんです。XXと申します。
現職では~(自己紹介と志望動機を説明)

自分の現職における役割/業務内容について、いくつか質問を受けました

面接官

ちなみに現在、他社の選考も進めている状況でしょうか?
可能であれば、ステータスについて教えて頂けますか?

きゃりお

現時点では他社選考は進めておりません。
オファーを頂いたファームもありましたが、御社が第一志望のため、辞退したうえで本日選考に臨ませて頂いております。

他のファームも含めて、選考が進んでくると、ちょくちょく選考状況について問われることが増えてきました。
ポイントとしては、(たとえそうでなかったとしても)第一志望であることをとにかく強調することです。

自分は第一志望群に臨む前に、得られていたオファーをすべて辞退した上で臨んでいたため、そのまま回答しました。
(他社選考は不毛な突っ込みを回避すべく、受けていないと一点張りしてました)

面接官

そうなのですね、了解しました。では、残りの時間で簡単なケースをやっていきましょう。

お寺のビジネスモデルってご存じですか?意外と色々やってたりするのですが

きゃりお

お葬式等での供養のイメージが強いですが、詳細にはあまり分かっていないです。

面接官

読経は一つですね。あとは、法要のお布施だったり、戒名料などがあります。ただ、収益性に目を向けると、必ずしも本業でうまくいってるところは少なく、不動産業や駐車場事業等で何とか生きながらえてるところも多いです。

多くの寺院は経営的に安定しているわけではない、というのが実態です。

そこで考えて頂きたいのは、お寺が今後取り組むべき新規事業です。
一般的なお寺を想定しながら、何らか今はない事業案を検討いただきたいと思っています。時間は5分でお願いします。

感覚的に、これは難しそうだな・・という印象を受ける。頭をフル回転させながら質問を考える。

きゃりお

承知しました。
新規事業検討にあたって、何年後にどの程度の収益拡大を目指している、などの目標はありますでしょうか?

面接官

そうですね、先ほどの前提に逸脱しない範囲で、自由に考えていただいていいですよ。

きゃりお

ありがとうございます。
お寺ということで、場合によってはお寺の理念との整合性等が制約になる気がしますが、ピュアに収益性を追求する目線での検討でいいでしょうか?

面接官

はい、大丈夫です。お寺の思想に関する議論をしたいわけではないですが、必要あれば前提設定してください

きゃりお

承知しました、ありがとうございます

ー 5分経過 -

面接官

5分経ちました、いかがでしょうか?

きゃりお

はい、回答させていただきます。

新規事業として、中高年層を対象としたマインドフルネス事業を展開していく方向性がよいのではないかと考えました。

大枠の検討アプローチとしては、こうです ↓
①新規事業の目的・方向性
②ターゲット顧客と購買行動プロセス/決定要因 
③取るべき新規事業案


①新規事業の目的・方向性
まずは新規事業の目的が何か?について、大きく2つあるかと思っており、事業環境を踏まえて方向感を設定することが必要だと思います。
・事業単体としての成長を追求し、大きな収益の柱にする
・事業単体の成長ではなく、それを通じた本業への還流を狙う

お寺の展開事業について、読経をはじめとする本業と、駐車場業や不動産業などの周辺事業ということでした。
本業の市場環境としては、国内人口全体としては長期的に縮小方向であるものの、ベビーブーム世代のお墓需要はこれからであり、当面は市場規模としても維持されるかと思っています。

また、お寺のケイパビリティを踏まえると周辺事業を大きくスケールさせていくことは難しい印象であり、売上規模も本業対比でそれほど大きくないと見ています。

そのため、新規事業はあくまで本業への還流を目的に展開していくべきだと考えました。

②ターゲット顧客と購買行動プロセス/決定要因 
まずは、本業の法要等の顧客は具体的に誰か?という観点です。
多くの場合は子供にあたる中高年世代の長男になるのではないでしょうか。法事は親のしきたりを踏襲することが多いと思いますが、中高年層を獲得すればその後の世代も芋づる式に取り込め、アプローチすべき顧客としても有望かと思います。

続いて、中高年の長男の意思決定プロセスを踏まえると、親が亡くなった場合は、悲しみにふけりながらも時間に追われながら葬儀に向けた手続きを進めざるを得ない状況となります。
そのため、亡くなってからお寺の僧侶を探索するのではなく、既に面識のある人に依頼する、という流れになるのではないでしょうか。

つまり、いかに親が亡くなる前に、中高年の長男とのリレーションを構築しておくかが鍵になるかと思います。

③取るべき新規事業案
お寺の保有アセットとして、静寂で集中しやすい環境があり、都会の喧騒から離れた物理的な場所を提供できる、といったことがあります。

近年の中高年世代のニーズを見ると、都会から離れてゆっくりリフレッシュし、リラグゼーション効果を得たい、といった人も多いと思います。

そうしたニーズを捉えて、お寺として新たにマインドフルネス事業を展開していくことで、本業のターゲット顧客となる中高年の長男とのリレーション構築を狙うのがよいかと考えました。

以上です

面接官

面白いですね。施策は一つだけですか?

きゃりお

はい、いったん一つです

面接官

マインドフルネスって最近のトレンドでもありますよね。
ちょっとまだ見えてないところですが、具体的に事業としては何をやるのでしょうか?

きゃりお

瞑想のような体験プログラムを展開することを想定しております。
具体的には、正しい呼吸法だったり集中力を高めるための禅のような
トレーニングを実施するイメージです。

面接官

なるほど、中高年の長男にお寺に来てもらって、ということですかね?笑

きゃりお

はい、そのようなイメージとなります!

面接官

わかりました。どうやって事業展開していくのでしょうか?

きゃりお

あくまで葬儀/読経の収益拡大が目的なので、ターゲット顧客は遠隔地ではなくお寺の近隣住民を呼び込むことになる想定です。

なので、オンラインではなく、リアルのお寺で実施するイメージです。

面接官

まあ、やるとしたらそうなるんですかね~。
ただ、本当に来てほしい”中高年の長男”にどの程度リーチできているのか?が気になりますね。普通の住民も来てしまうと思うんですけど。

きゃりお

そうですね・・・完全排除は難しいと思いますが、
例えば、「家族を支えるあなたへ – 長男のための瞑想講座」などとブランディングして、特に中高年の長男に刺さるメッセージを打ち出していく等で工夫するとかでしょうか。

面接官

なるほど、それは面白いですね。
確かに、そのくらいハッキリ打ち出せば、”長男のための場” という空気はできるかもしれないですね

真面目に回答したつもりであったが、面接官のツボに刺さり画面越しのプリンシパルが笑っていたw
自分の中でも芯を食いながらも、面白ポイントを打ち込め、手ごたえを感じる

面接官

ただ、なんというか…
私も具体的なアイディアを持っているわけではないですが、どうやってターゲット顧客をリストアップして、どこの誰にアプローチしていくのか?実際に自分が事業推進する際の検討課題を考えてみる視点があるとリアリティが生まれて更によくなる気がしますね

きゃりお

おっしゃる通り、もう少し現実目線で中高年長男がどういう思考/行動をとるのかを踏まえて考えるべきだと思いました…

面接官

では最後に、何か質問があれば受けたいと思いますが、いかがでしょうか?

ケースはサクッと終わり、感触も良かったため、この段階で突破できたかな、というで感触でした。

自分の中では、お寺のアセット/ケイパビリティと中高年世代のニーズの洗い出しに時間が取れず、事業内容そのものはjust ideaになってしまったな、という所感ではありましたが、目的ドリブン検討方向性を規定できたことが良かったかなと思います。

なので、その場で思いついた気になることを聞いてみました

きゃりお

ありがとうございます、本日ケース面接のお題としていただいた新規事業立案ですが、実際にそのようなプロジェクトもあるのでしょうか?

面接官

ありますよ。今日のようなお寺の新規事業はないかもしれませんが笑

我々のクライアントは大手企業が多いので、既存事業単体での成長は限界が来ていて新しい事業機会を模索する、といったシチュエーションは非常に多いです。

きゃりお

そうなのですね、実際に事業会社で新規事業を立ち上げていく難しさを感じてきたので、非常に興味があります!

ただ、新規事業というと何をやるか?という観点で”決め”の要素も大きくて、第三者としての価値の出しにくさもあるのではないかと思うのですが、どのように進めていくのでしょうか?

面接官

通り一辺倒な解はありません。幅広に事業アイディアをブレストするための市場調査をしたいのか、既に検討中の事業アイディアの妥当性を検証したいのか、実際に売上を立てるレベルで実現可能性の伴う戦略を求めてるのか。クライアントの課題意識も様々なので、それに合わせてチューニングしていく形になりますね。

戦略コンサルティングファームではありますが、クライアントの期待に応じて現場に介入しながら徹底して立上げ支援をするなどのサポートをすることもあります

きゃりお

ありがとうございます、理解できました。

面接官

では、本日は以上とします。ありがとうございました。

お題は特殊系であったものの、感触よく終えることができました。東大生ケース本で闇雲にドライバーごとの打ち手ブレスト祭りをしていたころを考えると、自分でも驚くほどの成長でした。今振り返ってよかったと思えるポイントは以下のようなところです

  • 目的を踏まえて方向性を規定している:額面通りの新規事業検討、という易きに流れなかったこと。売上シェアとして大きい本業以上の事業を実現させることはお寺のケイパビリティを考えても難しく、目的を踏まえて検討方向性を規定している(ピュアに新規事業としてのスケールを選択するのであれば相応の理由が求められる)
  • 適切なターゲット顧客を設定している:ターゲット顧客を「晩年のシニア本人」ではなく、その子供に当たる「中高年の長男」に設定しており、顧客の意思決定シーンをリアルにイメージできている
  • ターゲット顧客のニーズ×お寺の強みの掛け算から事業案を導いている:お題固有の観点を踏まえた事業アイディアを導き出せている。検討はやや粗削りではああるが、”マインドフルネス”はトレンドでもあり、現実的に展開する事業としての大きな違和感はない

ローランド・ベルガー│3次面接結果

数日後、エージェントを通じて連絡が来ました。

先日は面接ご対応いただき、ありがとうございました。
選考の結果、きゃりおさんには、ぜひ次のステップにお進みいただきたいと思います。

エージェント

通過おめでとうございます!
順調に来ていて素晴らしいです、次はパートナーのようです。

最終でない可能性はあるものの、実質的な決定権を持ってると思いますので、ぜひ頑張ってください!

傾向としては最終面接でもケース出題比率が高いため、
これまで通りの準備をして臨んでいただければと思います

いよいよパートナー面接まで来た…
戦略コンサルを目指し、じっくり時間をかけて準備してきた自分としては非常に感慨深い思いでした。

実は1-3次面接まで、2か月以上の時間をかけてました。
そして、他に先行しているファームとの歩調を合わせるため、4次面接については1か月後に設定しました。
この辺りの調整はエージェントに丸っとお任せして、自分は選考対策に集中できたことはとても良かったと思います。

エージェントについては、自分の要望を汲み取りながら、迅速かつ丁寧に動いてくれるかどうかが非常に重要です。
まだ、そうした担当が見つかっていない方については、以下サイトをチェックの上、コンタクトしてみてください!

以上、ベルガー3次面接体験記でした!

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