本記事ではコンサル転職に役立つ本について、紹介していきます!
コンサル選考における鬼門は言うまでもなくケース面接です。
フェルミ推定・ケース面接がセットで出題され、30分程度の短い時間の中で、一貫してどれだけ筋のいい仮説を打ち込めるかが評価対象となります。
そのため、鍵を握るのは充実した事前対策です。
きゃりおは選考に臨む前に、界隈でオススメされている書籍を40-50冊読み込みました。
面接対策という観点では明らかにtoo muchだったのですが、読み物として非常に面白いものが多く、
「いかんいかん・・」と思いながらも、そこに溺れていくことを楽しむことができました。
転職後も、当時はなかった革新的な書籍が次々と売り出され、そこについてもキャッチアップしています。
特に、フェルミ推定/ケース面接の書籍はおおよそ目を通している状態になっているかなと思います。
書籍が充実してきているため、中にはこれは読まない方がいい…などと揶揄されている者もありますが、全く学びのない本はなく、また、人によって習熟度もそれぞれのため、その時々の自分に合った本をピックアップする姿勢が大事だと思っています。
本記事では、フェルミ/ケース面接対策の観点で参考になる書籍について、紹介していきます!
フェルミ推定/ケース面接対策 おすすめ書籍
ロジカルシンキングを超える戦略思考フェルミ推定の技術
1冊目はこちらです!大変お世話になった東大生本ではなく、高松先生の書籍です。
実際の面接で、このレベルのアウトプットが出せれば、他の内定者を遥かに上回る高い評価でパスできることと思います。そのため、まずはそのレベル感をつかむ意味でも、早い段階で一読しておくのがオススメです!
特徴的なのがビジネスモデルを投影したアプローチを設計することを提唱されており、非常に本質的なところです。
実際の2-3分の面接でこのレベルの一発を出すのはやや難易度が高いところもありますが、現役コンサルの方が読んでも非常に学びになるところが多いのではないでしょうか。
個人的に好きだったのは、真夏の方程式の福山雅治のギャラをフェルミ推定です。
こうした漠然とした難解な問いにも、納得感ある”セクシー”なアプローチで解を導いています。
一つマイナスがあるとすると、ラーメン屋の【「席数」×「稼働率」×「回転数」×「単価」】の立式がダメだ、という説明をされている一方で、その理由が明確に示されておらず、数多くのコンサル受験生を迷子にしてしまってる側面があることでしょうか笑
*「回転数は1日で席が何回転するかという概念(=100%稼働した状態で何回転するか)で、稼働率の概念とは相いれない」という考え方みたいです
とはいえ、コンサル転職にあたっては間違いなく必読書の一つだと思います!
「フェルミ推定」から始まる問題解決の技術
2冊目も同じく高松大先生の本です。
一冊目は、基本書の位置づけだとすれば、こちらは問題集的な位置づけになっています。アプローチの考え方や因数分解のトレーニングとしては実用的ですね。個人的には、B2Bドローンの市場規模などのテーマが面白かったです!
ところどころ、現実の投影・ビジネスモデルとのアラインを優先しすぎた分解になっており、「そのパラメータにどうやって値を置くのよ!?」と思わせるようなところもありましたが、完璧なものはありません。
とにかく最初は何らか解答を横に置きながら自分のアウトプットとの差分を明らかにし、それを埋めていくことで着実にレベルアップしていくことが必要です。
約30問が1パックになっているため、怪しい情報商材に手を伸ばす前にこちらの書籍でゴリゴリ学習していくことをオススメします!
「暗記する」戦略思考
高松大先生ボン、まだ続きます。
こちらの本を最初に読んだときは衝撃を受けました。ケース対策については、最近は色んなコンテンツを目にする機会が増えてますが、質の観点でこれの右に出るものは今後なかなか出てこないのではないでしょうか…
全12ケースあり、これ一冊やりこむだけで相当な力が付くと思います。
どのケースも学びがめちゃくちゃ多いのですが、個人的にはカインズケースが好きでした!
「顧客の2回目購入でアマゾンに奪われており、リテンションの維持が鍵」、「購入者は家族持ちのパパであり、子供と奥さんの説得が購入量拡大のドライバー」といったくだりは一人痺れてました。
ただ、実践的に使えるようにするレベルにはやや距離を感じさせるところもあり、典型的な思考プロセスは別途インストールし、ここでのエッセンスを自分のロジックの中で語れるようにできるとよいと思います!
これが、BCGのプロジェクトリーダーのレベルなのかーと思わされます。
現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート
フェルミ推定の鉄板書籍です。
フェルミ推定の解法を6つの類型に分けて整理されており、いずれも基本型となる非常に有益な考え方です。
また、解き方に関しても丁寧に解説されており、導入書籍として最適だと思います!私も最初はこの6類型を拠り所にしながら、実践演習を進めてました。
注意点としては、年代別の人口算出を精緻にやりすぎてしまっているところや、セグメンテーション自体が目的化しており、不毛な分解ゲームに走りすぎてしまっているところです。それよりも議論すべきパラメータは他にあるはずで、具体的な中身には入り込みすぎなくても良いかなと思いますが、とっかかりとしては非常に良い書籍だと思います。
なお、以前たまたま著者のお話を伺う機会があったのですが、後ろの100問集は出版の意味付けのために追加したそうで、中の人もほぼ解いていないとのことでしたのでスルーでよいと思われます笑
東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート
引き続き、東大生ケース本です。こちらもコンサル就職/転職を目指す方であればほとんどの人がやるのはないでしょうか。導入書籍として、非常にオススメです!
界隈では否定されていることも多いですが、一般的な問題解決プロセスとしては非常に参考になります。
まさに、「医者が症例を、弁護士が判例を、棋士が棋譜を、受験生が英語例文を覚えるように、問題解決者もケースを蓄積しながら引き出しを増やしていって戦えるようにする」ということです。
むしろ早めに一周して卒業しておくべきだと思います!
なお、こちらも同様に著者の方にお伺いしたのですが、こちらで推奨されている打ち手評価はやらなくてもよい、とのことでした。表層的な施策を大量に洗い出して、評価するのは印象悪化に直結するので要注意とのことです笑
問題にもよりますが、基本路線は現状分析~ボトルネック特定までを丁寧にこなす練習を積み上げていくと着実に力が付くと思います!
「本」はコスパ最強の投資
オーソドックスな書籍中心ですが、いずれも勉強になるので四の五の言わず即ポチして、とにかく演習量を増やしていくことがオススメです。
1000円程度の投資でとんでもないレベルのノウハウにリーチできる本はコスパ最強の投資だと思っています。
臆することなくガンガン解法をパクりまくって、実践的に使っていきましょう!
そうすると、不自然さや違和感に気付き、自分の定石が磨き上げていくられていく形になります。
よほどの天才を除き、それをどれだけ回転させられるかが勝負です。
前編は以上です。引き続き、フェルミ/ケース対策に役立つ書籍を紹介していきます!