本記事は、Strategy&の1次面接レポートです!
Strategy&│選考フロー
書類選考&WEBテスト→1次面接→3~5次面接
Strategy&のWEBテストはTG-WEB(言語・非言語・英語)でした。
TG-WEBについては、本で勉強したとしてもテスト自体が難しいため、事前にTG-WEBを受けられる練習企業を設定しながら対策しておくと良いと思います。
傾向としては判断推理に近いため、カーニーの独自テスト対策をやっていれば、その内容が活かせる形となります!

Strategy&は3~5回程度の選考ステップとなります。
スタートはマネージャーで、その後ディレクター、パートナーと進んでいきます。オファー提示前にリファレンスチェックが行われますので、その対応が必要です!
これまた選考プロセスが長い。
受ける前は自信5%くらいでしたが、選考ステップが進むと意外にも何とかなることが分かってきます。
Strategy&│1次面接内容



どうも、マネージャーのXXです。よろしくお願いします。



XXと申します、本日はよろしくお願いいたします!



では、簡単に経歴と志望動機について説明お願いできますでしょうか?



はい。新卒でXXに入社し、現在はXXの業務に従事しています
(簡単に経歴概要を説明)
現職ではXXやXXを理由に、顧客の本質課題にリーチできない点に課題感を感じています。課題解決にあたっては、シーズ先行ではなく顧客課題から構想を描き、オペレーションに落とし込んでいく、全く逆のアプローチが必要だと考えています。
それができるのはコンサルファームだと思っており、中でも上流課題の解決にフォーカスしている戦略コンサルを志望しています



わかりました、では本日はケースをやっていきたいと思います
志望動機に対する突っ込みは一切なし。
「聞いた意味あったんかい」という突っ込みをしたくなるが全力で抑える



お題ですが、QBハウスってご存じですか?



はい、1,000円でカットできるところだと認識しています



そうですね。実は値上げしていて、足もとは1,000円ではないんですけどね。
問題は2つで、QBハウスの国内売上推定と、利益向上施策について検討いただきたいと思っています。
前提としては、QBハウスは国内店舗数500店、単価1,200円の前提で考えていただければと思います。また、利益向上施策については、コストについて全体像を示した上でご説明ください。
時間は、2つまとめて7分でお願いします


心の中のリトルホンダがそう叫んでいた(文脈は逆だけど)
とはいえ、美容院のお題は事前に解いたことがある。QBハウスは回転数重視のオペレーションだからそのポイントは落とさないようにしないとな、という頭になる。
即座に質問を繰り出し、時間を稼ぐ



承知しました。いくつか質問させて頂ければと思います。
店舗の立地について、駅前やショッピングモールの中などがイメージとしてありますが、そのような理解であってますでしょうか?



はい、そのようなイメージで進めて頂ければと思います



都会/田舎でも変わってくる気はしますが、
その辺りの前提も自分のイメージで置いてよいでしょうか?



はい、一度くらいは見たことがあると思いますので、それをイメージしながら考えていただければと思います



承知しました。
利益向上施策とのことですが、目標の規模感はありますでしょうか?
例えば、利益拡大を実現する年数や金額インパクトのイメージについてです



ドラスティックな成長目標は想定しておらず、既存事業の延長線上における利益向上施策をご検討ください



承知いたしました



はい、ではご検討よろしくお願いします
だいたい3つくらいの質問が上限かと思いますが、時間がタイトな場合は多めに質問を繰り出し、時間を稼ぐのがオススメです。
やや小賢しいですが、質問が終了した段階では、式はノートにほぼ書き終えており(or 頭の中でイメージで来ており)、お題の特徴を踏まえて特に注意が必要なパラメータのイメージアップが進められている、あたりからのスタートが理想です。
今回で言えば、これを手元のノートに書き終えてました↓
店舗数×施術台数×稼働率×回転数×営業時間/日×営業日数×単価
ー 7分経過 -



7分経過です。まずはQBハウスの売上の方からお願いできますか?



承知しました。売上について、130億円と推定いたしました。
アプローチとしては、QBハウスが徹底して無駄を削ぎ落とした回転数重視の事業モデルであることから、供給ベースで検討いたしました


- 施術台数:限られたスペースで展開するイメージのため2台
- 稼働率:ピークとオフピークの時間が半々あり、稼働率はそれぞれ80%/40%として平均60%
- 回転数:1人あたり10分程度で高回転させるモデルであるが、清掃などのダウンタイムも生じることから1時間あたり4回転(4人対応)
- 営業時間・日数:1日12時間営業、年中無休で稼働する前提



ありがとうございます。
全体として、根拠の弱いパラメータはどこだと思いますか?



稼働率のところはざっくり置いてしまっておりますが、もう少し精緻化して見たほうがいいかもしれません



なるほど。ちなみに、平日/休日は分けずに推定した感じでしょうか?



はい、おそらく都会では休日より平日のビジネスマン需要が大きく、一方で田舎では平日より休日のシニア層の需要が大きくなると思います。
均すとフラットになるかと思い、分けずに算出しております
時間的な制約からセグメント分けできなかった、が本音であったが、適当な理屈で打ち返す



わかりました。都会と田舎で、どういう違いがあると思いますか?
計算までは不要で、定性面の違いで結構です



都会は人通りの多い駅前に多く出店しているイメージで、顧客のメインはビジネスマンとなるかと思います。
田舎はショッピングセンター等が中心かと思っており、買い物ついでの利用が多いイメージです。
ですので、稼働率が高まるのは、都会は平日ビジネスマンが行き来する早朝/夕方、田舎は週末日中のイメージとなります



うん。ただ、ピークでも稼働率が80%というのは、どうなんですかね。
経営者目線に立つと、ピークの稼働率が100%にならないモデルを許容すると思いますか?



ありがとうございます。
おっしゃる通り、ピークタイムで稼働率80%は低い置きになっていたかもしれません。
確か、店頭で待ち時間表示されるシステムがあったように記憶してますが、それは稼働率100%の時間帯があるということだと思います



そうですね。では、全体の稼働率も60%からもう少し改善される可能性はある、と。
他のパラメータはどうでしょうか?



そうですね…
回転数は4回転と置いておりますが、1時間で最大4,800円と考えると、採算として厳しいかもしれません。
5回転以上あってもおかしくないかもしれません・・・



そうですか(苦笑)
ま、これは前提に近い部分なので言ってしまうと、施術台数2台というのは小さいです。
駅前の小さい店舗だとそうかもしれませんが、全国の店舗平均するとその倍くらいはあるかと思います。まあ、そこの値が2倍になると、全体としても近い売上イメージになりますかね



すみません、駅近隣の店舗のイメージを全国に適応してしまっておりました…



はい。では続いて、利益向上施策について説明してもらえますか?
全般的に反応が薄く、無言の圧を感じる。
迫力にのまれることなく、とにかくデカい声を出し続けることに徹する



承知しました。施策としては、1回目の来店ハードルを下げることを目的に、初回無料キャンペーンや初回割引クーポンを提供するのがよいと思いました
大きく3つの塊に分けて検討しており、ご説明させていただきます。
①利益構造を踏まえた検討方向性
まず利益構造の全体像ですが、売上サイドは先ほどのフェルミ推定で分解した通りです。
コストについては、大きく固定費と変動費に分けられ、固定費は人件費・テナント費・光熱費・マーケ費用等、変動費としては設備償却コスト等があるかと思います。
利益向上の方向性としては、売上拡大を図るのか、コスト圧縮を図るのか、です。
そもそもビジネスモデルとして徹底したローコストオペレーションのため、コストカットの余地は限られると思っています。
一方で、店舗は現在500店舗まで急激に伸びているということで、これは顧客需要が潜在的に大きいことを示唆していると思われ、売上向上サイドにフォーカスして検討しました。
その中でも、先ほどのフェルミ推定を踏まえ、特に都会における平日日中の稼働率をいかにテコ入れすべきか?に関して深掘りしていきました。
②ターゲット顧客と意思決定要因
平日日中の可処分時間があるのは、主婦やシニア層、学生などが想定されるかと思います。
・シニア層は既に捕捉できていると考えられることに加え、行き慣れた床屋で、美容師との定期的コミュニケーションを大切にしている側面もあり、これ以上の拡大は難しいと思いました
・主婦をはじめとする女性は、手軽に時短カット、というモデルはそもそもフィットしないと思います
・学生は価格に敏感である一方で、現状はそれほどQBハウスが浸透しているイメージはなく、学生セグメントを狙うべきだと考えました
学生の意思決定要因としては、A. 価格、B. カットの技術力、C. 技術イメージ、あたりだと思います。
・A. 価格については、その他美容院に対しても十分に競争優位にあります
・B. 技術力についても、現在500店舗になっていることを踏まえると、美容師のトレーニング体制も一定拡充されていることがと想定され、実はそれほど問題になっていないと思いました
・C. 技術イメージが根本課題で、「安かろう悪かろう」という消費者認知に問題があるのではないかと考えました
③施策の方向性
技術イメージを高める戦略として、来店前に訴求するか、来店後のイメージUPを図るか、の2案がありますが、ヘアカットの性質上、行く前に訴求することは難しく、実際に試してもらわないと効果を感じにくいところがあるかと思います。
そのため、初回カットの敷居を下げることが必要であり、初回無料キャンペーンの展開や、初回限定クーポンを配布するなどの施策が有効だと考えました。
以上です
ふぅ、検討は時間ギリギリであったが、何とか話し切れた



学生ですか。お金ない、というのはあると思いますが、おしゃれには程遠いQBハウスに来てくれますかね?



はい、すべての層を取り込むことは難しいかもしれませんが、おしゃれにこだわりのある層も一定取りこめると思っています。
所感としては、QBハウスと美容院の併用を促すということも可能性としてはある気がしており、例えば2回に1回はQBハウスに来てもらい、一部伸びてきたところの部分カットとして利用してもらう、といった形を目指すこともできるのではないかと思います



なるほど、まあそれは訴求の仕方次第ではあるかもしれませんが。
どのようにして来てくれるイメージでしょうか?初回無料キャンペーンを展開すれば、自然と来てくれるようになる、ということ?



そうですね、いま興味を持っていない人たちへの訴求という観点では、Pull型の施策のみでは不十分かもしれません。
学生心理を考えると、例えばQBハウスを既に利用している友人の髪型がオシャレで、その友人からオススメされてまずは行ってみる、という形もあるかと思います。
ですので、よりPush型で、紹介してくれた人に割引キャンペーンを配布する、といったような紹介インセンティブを講じることも一案かと思いました



うんー・・・(納得のいっていない顔)
QBハウスの業態に、紹介モデルはハマりますかね?



はい、QBハウスの企業体力的に大規模なプロモーションは打てないかと思いますので、顧客に新たな顧客を連れてきてもらう、といった方向性は有効なのではないかと思います



人にモノを勧める時というのはどういう時だと思いますか?



(質問の意図が分からずフリーズ)



聞き方を変えると、例えばロレックスとQBハウス、いずれもオススメだとして、どちらを紹介しますか?



目的次第ですが…QBハウスでしょうか。
ロレックスは既に良いものという市場コンセンサスがあるため、特段紹介する意味を見出せないためです



なるほど、わかりました。
ではそろそろ時間ですので、面接は以上としたいと思います、
最後に、何か聞いておきたいことはありますか?



ありがとうございました!
可能であれば、本日のフィードバックをいただいてもよろしいでしょうか?



はい、全体的に説明が長いです。途中で言いたいことが何なのか?分からなくなってきましたので、もう少し端的に話してほしいです



大変失礼いたしました…今後気を付けたいと思います



はい、ではありがとうございました。失礼します
終了直後、落選を確信。面接官との相性が悪すぎました。
すべての回答がのれんに腕押しって感じで、どう対応すればいいか分からなかったです。
面接官の質問の意図が掴めず、終始かみ合わない議論となってしまいました。
ただ、面接後に振り返ると、「QBハウスに紹介モデルはフィットするのか?」という問いは、そもそものQBハウスが低単価商売で割引金額が小さいため、友人に紹介インセンティブが働かないのでは、という指摘だったように思いました。
意図を捉えきれず、大きくズレた応答をしてしまっていたことになります。
Strategy&の対策、めちゃくちゃ頑張ってきたのになあ・・・
半泣きになりながら帰路につきます
Strategy&│1次面接結果
2-3日後、エージェントを通じて連絡が来ました。
先日は面接ご対応いただき、ありがとうございました。
選考の結果、きゃりおさんには是非2次面接に進んでいただきたいと思います。
え・・・
通ってるじゃん・・・!
キターーーーーーーー(゚∀゚) ー!!!
中途で受けた面接は数十にのぼりますが、全体を通してぶっちぎりで落選を確信した面接でした。
が、受かってました。
どういう評価がされてるのか全く不明です。FBも最悪だったし。
合格/不合格ボタンがあって、それを押し間違えてるんじゃないか?とすら思いました。
とりあえず、めげずに、腹から声を出し続けたことがよかったのかな(わりと効果あると思ってます)
ギリギリ通過の部類であったことは間違いなしですが、結果オーライです。
次回、2次面接です!

